田島逸郎R&D/GIS Spesicalistが、『大規模言語モデルに基づいた対話型AIによる研究支援に関する初歩的分析』という表題で2023年3月28日に研究報告をおこない、情報処理学会より2023年度山下記念研究賞を受賞しました。発表予稿はこちら です。

発表内容をわかりやすく述べますと、自分の研究にChatGPTなどの生成AI(今回はbing)に質問をさせることで、もっと研究を改善しようというものです。企業での研究は大変です。このため、AIなどの最先端技術を使いながら研究環境を良くしていく必要があります。これは、地理空間情報に関するソフトウェア開発と同じです。私たちは常に新しい技術に目を向けながら、より良い仕事をできるように改善をしています。また、新しい技術にも積極的に注目し、自分たちで試しています。

今回の研究はAIの活用に関するもので、ユーザー経験のリサーチに近いものです。しかし、現状ではChatGPTなどの背後にある大規模言語モデルや、ディープラーニングなどAIに関する技術を理解していないと、活用を探ることも難しいです。地理空間技術では、巨大なデータが頻繁に出てきます。その経験が、AIを試して活用することを可能にしたとも言えます。

また、ディープラーニングやTransformerなどの技術は、地理空間情報にも活用されています。今後はそれにも取り組んでいきたいと知見を少しずつ蓄積しています。画像や3D点群から学習して特定の地物を検出する「セマンティックセグメンテーション」などが代表的です。また近年の生成AIの発展で未知の物体を検出したり大規模言語モデルに言葉で説明をさせたり と既存のモデルも活用しながら新たなタスクをさせることも行われています。

また、土木インフラの管理や防災など、現実の困難なタスクには地理空間情報に限らず、様々な技術が必要です。地理空間情報と大規模言語モデルを組み合わせた新たなソリューションの提供も模索しています。

最新のAIと地理空間情報による未来をともに模索してみませんか。

投稿者

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田島逸郎

Research-led solutions of practical problems.

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